美しい花−先生と甘い関係−【下】
あたしは家に帰り、温かいものに包まれたくてお風呂へ入った。


冷え切った体が温かくなっていく。




翌日も変わらず、祥介さんから電話もメールもあった。


あたしは今までと何ひとつ変わらない様子で対応した。



でも、やっぱり心の奥では傷ついていたのかもしれない。


あれから数日後の電話で祥介さんに我が儘を言ってしまった。





「祥介さん…会いたいよ…」




ずっとこらえていた気持ちを口にした瞬間、涙がポロポロと流れてきた。


電話でよかった。祥介さんには気づかれずに済む。




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