彼と過ごした三年感
●孤独●

『ゅぅ!ゅぅ!ゅぅ!』

ただ名前を呼ぶ事しか出来なぃゎたし。

車から下りてきたおじさんは、ゅぅを見つめて立ち尽くす。

『救急車呼んで下さい!』

そう叫んだゎたしにハッとしたおじさんは車に戻った。

電話をかける様子がない。

(この人…逃げそう!)

ゎたしは車の前に両手を広げて叫んだ。

『待って!待って!行かないで!』

車から下りてきたおじさんは、またゅぅを見つめるだけだった。

(ゎたしが呼ばなきゃ…)

ゎたしは携帯のボタンを押した。

手が震えてたった三文字の数字が押せなかった。

やっと繋がった時、少し、少し安心した。

『住所は分かりますか?』

『こんな住所の真ん中に住所なんかあるわけないじゃない!』

『落ち着いて下さいね。近くに何がありますか?』


こんなやりとりさえどうでもぃぃ。

早く。早く。

救急車が来るまでに、人集りが出来ていた。

ただ、誰1人として、声をかけてはくれなかった。

あんなざわつく中で、ゅぅはゎたしの膝の上にいるのに、ゎたしは孤独で仕方なかった。

さっきまで笑いあってたのにね。

ゎたしの事見つめてくれてたのにね。

ゅぅの目は瞳孔が開き、息は荒く、ゎたしを見てはいなくて、声すら届いていなかった。


神様。

助けて。
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