傷恋+++きずこい+++

センパイ

ある日、理沙がひとりで歩いていると
急に声をかけられた
「おう、久しぶり」

3月に卒業した先輩の「ジン」だった
少しヤンキーっぽい彼だったが、
空にフラれて落ち込んでいた頃に
やさしくされて、少し気に入っていた先輩だった。

「ジン先輩、いま何やってるの?」

「今、フリーターだよ、駅前のバーでバイトしてんだ」
「どうした? 元気になったのか?」

「うん」

「また何かあったら。電話してきな」

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