傷恋+++きずこい+++

絶望のまま、理沙は家へと歩いた、
どこをどう歩いてきたかわからない、
しかし、家の近くまで帰ってこれた
流れる涙はとまらない+++

その日、
理沙のことが忘れられず、
ゆいとうまくいかなくなっていた空は、
理沙の家へと向かっていた

(とりあえず理沙に会おう)
理沙が帰るのをずっと待っていた
2時間近くも・・

「理沙!」
やっと帰ってきた理沙は、
ぼーっとして、涙を流していた

「どうした? なんで泣いてるの?」
「別に・・泣いてないよ」
「泣いてるじゃんか」

「空君には関係ないよ」

「俺、やっぱり理沙が好きなんだ」

「いいかげんにしてよ!」

理沙は怒って家の中へ入っていってしまった

その怒りのすごさに、空は何も言えず
ただ、ただ立ち尽くしたままだった


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