チャット★ティチャー
剣道部の道場の前に到着した。

中からは威勢のいい声や、竹刀がぶつかり合う音が聞こえてきた。

・・・奇襲だ。

俺は道場の扉を勢いよく開いた。

「相手の予想だにしない行動でかく乱」・・・

俺は前転しながら道場の中心へと進んだ。

口を開けながら俺を見る剣道部員達。

ここまではある程度奇襲できているようだ。

しかし、俺の奇襲はここで終わりではない。

俺は道場の中心の辺りで前転を止め、ゆっくりと起き上がった。

その場でクルクルと回り、元気いっぱい、笑顔満開でこう言った。

「右近ちゃんさんじょぉぉぉぉ」

・・・・

・・・・

・・・・

道場が静寂に包まれた。

静寂の道場には俺の台詞の語尾だけが木霊した。

剣道部員達は完全な脱力状態でポカーンと俺を見ていた。

す・・・

隙あり!!!!




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