愛 理~airi~


それは日々の疲れが蓄積する間もないほど、充実させてくれる2人のお陰かな…?




「もー、赤裸々すぎよ…!」


今日もたくさん食べた亜実ちゃんが、ようやく自室でグッスリ寝静まってから。



リビングで一週間の労をねぎらい合うように、白ワインとチーズで晩酌する俺たち。



「いや、オブラートだろ?相当…」


「あー…、やっぱり寂しいよね。亜実…」


お風呂上がりのパジャマ姿で、ソファに座りながらワイングラスを傾ける真咲。



俺の言葉が恥ずかしかったのかと思えば、どうやら妹の心情を察しているようだ。



「俺も一人っ子だし、やっぱり兄妹は欲しかったな」


「でしょう?私も亜実が生まれるまで、そうだったから…。

んんー、だけどー…」


すっぴんに度の弱いメガネをラフにかけ、オフモードの彼女は困惑顔を浮かべているが。



そのギャップがたまらなく可愛い――なんて言えば、また君は笑い飛ばすだろうから。




「それなら、今から“許して”くれる?」


「ええ!?」



「一週間の疲れは、早く癒さないとな…――」


「や、やまとー…!」


慌てふためく真咲をヒョイと担ぎ上げれば、目指す場所はもちろん・・・



【#十二  蜜 夜★終】



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