Dear...君へ

吐き出す想い

あたしは恭介の後ろの青空を見た。

援交という事実。
汚いという事実。

恭介はまた1つ笑顔を見せた。
目鼻立ちがすっきりしてて黒い肌が似合ってた。
背を向けて歩き出した。

「ハルさん…話してよ」
「…なんで」
「俺、ハルさんを知りてーから」
175はある大きな背中。
学ランを腰に巻いていた。



「あたし恭介みたいになりたい」
「…うん」
「あたし白くなりたい」
「…ははっ」
「綺麗になりたい」
「…うん」
「あたし…もう汚れたくない」

吐き出す言葉が重かった。
恭介に言うのがつらかった。

でも恭介の前だとなんかダメだった。

屈託のないまっさらな笑顔に坊主頭。
優しい低い澄んだ声。
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