☆オカマに恋した☆
「そうそう、この前失敗しちゃってさぁ」



 苦笑いしながら、愛は言った。



「どんな?」




「この前、二人の手が空かなくて、お客様をセット面で待たせてた時があって。



暇つぶしに、マッサージしてあげてたの。



丁度その時、隣のセット面のドライヤーの音がうるさくて、何言ってるのかよく聞こえなくて。




でもあんまり聞き返すのも悪いから、とりあえず笑って相づち打ってたの。



『私の肩……でしょ?』って、言ってたんだけど、聞こえなくてひたすら相づち打ってたら、ドライヤーの音が止んで




『そうよね、私肉付きがいいわよね』



って言われて。



アタシ凍りついたわよ」




「ハハハ、すごいね!



かなり気まずいね〜」



 私は思わず笑ってしまった。
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