恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
目覚めた赤ちゃんは、まるで何かを探しているかのように、キョロキョロと辺りを見回し始めた。
そして…
かーくんを見つめる。
「………っ」
見つめられて何も言えないかーくんを、赤ちゃんは尚も見つめる。
泣き出す心配は…
どうやらないみたい。
この人は自分のパパだって…
わかってるのかな?
「かーくん、大丈夫…?」
まだ赤ちゃんと見つめ合ったままのかーくんに、私は声をかける。
「…うん。大丈夫だけど…どうしたらいいの…?」
わかんない─
「あ…そうだ!ねぇ、かーくん。この子の名前は?」
「え…今それ!?」
「こんなに見つめてるのは、早く名前付けて欲しいからなんじゃない?」
…なんとなくだけど。
それに、私も早くこの子の名前知りたいし…
「じゃあ…言う、よ?」
「うん…」
「……結愛【ユウア】。」