恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜



「一真くん……」



その夜。



俺は、お義父さんのお酒の相手をしていた。



希はいないから…
もう寝たんだろう。



あまり酒には強くない俺だけど、お義父さんと会う時は一緒に飲む。



「はい…?」



明日はお互い仕事に行かなきゃいけないし、影響がない程度に飲んでいると、お義父さんが俺の名前を呼んだ。



「…希が君をここに連れて来た時、本当にあり得ないと思った。君と結婚したいなんて言って…まだ19の子供だったのに─」



お酒を飲みながら、お義父さんは懐かしそうに話を切り出した。



あれも…
もう2年前の話か─



「そうですよね…僕は希さんより8つも年上だし、それに…教師だし。信じられないのは、当然だったと思います。」










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