秘密事は図書室で~甘い会長の罠~
掴まれた腕が痛い。
そして、瀬那くんはあたしを引っ張りながらどこかに走った。
……ぇ、えぇ!!?
「せ、瀬那く…」
「泣くなら、声殺すなよ。
思い切り泣かないと意味ねぇ。」
ダメだ。
放してくれる気はないみたい。
足が長い瀬那くん。
当然足も速いワケで……
フラフラになりながらも、瀬那くんについていった。
着いた先は……
「……屋上?」
「誰もいないし、響いたりしないから。
ほら、泣くなら泣けよ?」
瀬那くんは、今までで一番優しい笑顔でそう言った。
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