亮平のおもちゃ

 「あれ?達也。どしたの?」

順平はいいつも通りだった。

「あのさ…、信濃さんから聞いちゃったんだ。お前が…」

「ま、あがれよ。」

「え。うん。」

俺は何気に初めて順平の部屋へ入った。

「で、何?」

順平は俺をベットに腰掛けさせ、椅子にすわってから、切り出した。
俺はなんとなく居心地が悪く、だされた麦茶に口をつけた。
…順平の家の麦茶はなんか苦い。

「うん、だから…。お前が、俺の事、好きだって事、信濃さんに聞いたんだ。」

「あー。まじか。で?」

「で…、で、俺は、順平の事、そんな風に見てないから…。それに、俺は、お前と、友達で居たい。」

「ふ。ふはは。違うだろ?」

順平は急に笑い出し、意味深な笑みを浮かべた。

「保健の原田が好きなんじゃねぇの?だから俺とは付き合わない。違うか?」

「え。何でそのこと…。」

ドサッと、俺はベッドに押し倒された。
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