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『…俺は、ここで死ぬのか。…死なないまでも、重傷だろうな。仕方無いか、相手がスーパーヒーローなら。』フッとヨッタの体から、力が抜け普通の肉体に戻った。


「…?チッ。そうか、覚悟を決めたか。なあに殺しはしない。いくぞ!」
 ジャスの体に力が籠もる!


「ヨッタ?どうしたんだよ。君は英雄(ヒーロー)なんだよ。この街はどうするのさ!貴ボンは、京子は、…何より紫織ちゃんは誰が守るのさ!」
 ポゴがヨッタを諫(いさ)める。


『き…京子!紫織ちゃん。ついでに貴ボン!』ヨッタの体に赤みが戻った!


「無駄だぁ!」

 ドガーン!

 激しい地響きと共にヨッタの体が主塔にめり込んだ!

「ヨッター!」
 ごんぞは興奮の余り、主塔に伸びるワイヤーロープを上に上がりだした。


 ガラガラ、ガズッ。

 ベイブリッチの主塔の先端が、落下して行く。


「あ!やっちまった。手加減したんだけどよ。…好きだったのに、この橋。…まあそいつは、ぼうやの墓標代わりにくれてやるよ。」
 ジャスは既に反対の主塔に飛び移っていた。


 ザバーン!

 激しい水飛沫(みずしぶき)と共に、主塔の先端が海に落下した。

 折れた最頂部付近には、白い煙が立ちこめていた。
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