???
「それと、今日から新しい仲間が入る。京子ちゃん。連れて来てくれ、ヒー。」
 鈍平が京子に合図を送る。

「はい。乱宮(らんぐう)さん、木網(きあみ)さんこちらに。」

 その京子の案内で二人の男が現われた。

「じゃ、挨拶してくれ、ヒー。」
 鈍平が言った

「俺は乱宮。ここで世話になることにしたよろしく。」
 ごつごつ頭を五分刈りにし、口髭をたくわえた、大男だった。

 サングラスと、黄色いチェーンの首輪をしている。

「よろしく。」
 従業員が一斉に返す。

「僕は木網です。よろちくね。」
 作業帽をぐっと深く被った、親父眼鏡の初老のおっちゃんだった。

「よろしく。」


「二人には…

 鈍平の朝礼の挨拶が続いていた。


「何だぁ?二人供、じじいじゃねぇか、使えんのかよ。」
 貴ボンがボソッと囁く。

「本当だよ。新人ていうから、若い奴だと思ったのに。」
 ヨッタが返した。


 ヨッタと貴ボンのひそひそ話。

 別の場所でも、秘密の会話をする者共がいた。


「やっぱこの“首輪”、痛えよ。」

「我慢するでちゅ。僕ちゃんだって“話方”変えるのしんどいんでちゅから。」

「でも、巧く行ったな。」

「流石トラしゃん。てんしゃいでちゅ。」
 自らの作戦が、巧くいった事で、ほくそ笑む二人。


 その二人をポゴが、ずっと睨んでいた。
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