ナンセンス!
鬼龍会幹部会議
視聴覚室に入る。
・・おおう・・!
イカツイ顔や、一癖ありそうなメンツが、勢揃いだ。 女生徒も何人かいるようで、皆、腕に『 風紀 』の腕章を付けている。
コの字形に並べられた一番奥のテーブルに、マサや龍二、朝倉が座っていた。 そのド真中の席が空席である。 ソコに、座れってか? 僕、一番隅っこで、いいんだケド・・・
しかし、もう後には引けない。 僕は、ハラを決めた。
席に向かうすがらサブを見つけたので、僕は、ポンと肩を叩き言った。
「 今朝は、ご苦労さんだったな。 センターラインを踏んで走るな。 いいな? 」
「 へ・・ へいっ! 」
声を掛けられたのが意外だったのか、サブは緊張し、裏返った声で答えた。
席に付くと、まず僕は、じろりと皆の顔を見渡した。 まずは、ガン飛ばしだ。 ナメられたり、挙動不信に思われたりしたらまずい。
僕と目が合った部員は、慌てて目線を反らした。 ・・・よし。 ビビッてる、ビビッてる。
配られている資料に目を通しながら( 緊張して、ナニも呼んでいない )、右側に座っていたマサに話し掛ける。
「 今朝は、手間を掛けたな 」
「 ちょいとした肩慣らしに、丁度良かったですよ・・・ 楽しかったですね 」
・・・楽しかったの? マサくん。 僕、どうなるのかと思ったよ? さすが、吉祥寺の狂犬だ。
左側にいた、龍二に聞く。
「 龍二。 浜二は、どうだった? 」
「 各自の資料にもありますが・・ 東栄高校と都立第三を傘下に加え、それを手土産に、仙道寺の軍門に下ったようです 」
龍二の答えに、朝倉が、メガネを掛け直しながら付け足す。
「 常盤も正式に連盟話しから離脱した、と通告がありました。 青葉女子も常盤の傘下となったらしいです 」
それを聞いて、局長の芹沢が朝倉に言った。
「 青葉には、原田がいたはずよ? アンチ仙道寺の 」
朝倉が答える。
「 原田 明美は、死んだわ 」
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