ナンセンス!
奥義乱舞

1

「 斉木さん。 全員で、23人っス! 」
スキンヘッドの男が、細いメガネを掛けた男に言った。
「 おう。 人質の女を、連れて来い 」
やがて、一人の女生徒が引き出されて来た。 後ろ手に縛られている。
スキンヘッドの男が言った。
「 斉木さん、終わったらコイツ、ヤっちゃっていいっスか? 」
「 ・・お前は、それしか、頭に無いのか? 」
「 だって、結構、可愛いっスよ? 」
「 どうせなら、星川と一緒に、ヤっちまいな。 お友達同士、仲良くヤってやらんと可哀想だろ。 ん? 」
「 さあ~すが、斉木さん。 人情味あるねえ~ ・・なあ? 可愛コちゃんよ? 」
スキンヘッドの男が、女生徒のアゴをしゃくる。
「 ・・私、星川さんとは、何の関係もありません! 誰かと、間違えてるんじゃありませんかっ? 」
斉木は、チャキッと飛び出しナイフを出し、女生徒の頬に当てると言った。
「 調べは、ついてんだよ・・・! コラ。 てめえと、カレ氏の星野ってヤツは、星川の情報屋なんだろう? 星川が、てめえらに会いに行ったのは、ウチの連中が見てんだ。 ご丁寧に、龍二の野郎の護衛付きでな! 」
「 それは・・・ 確かに、カレは、中学の時の同級生だったそうなんですが・・・ その後は、会った事無いって・・・! 」
斉木は、声を荒げながら言った。
「 どうでもいいだよ、そんなこたァッ! てめえは、人質なんだ。 大人しく、してりゃあ良いんだよっ! 何なら、その可愛い顔、えぐったろうかいッ? ああっ? 」
傍らにいた、男が言った。
「 ・・・斉木さん。 何か・・・ 来ます。 アッチから・・・ 」
「 ンだとぉ~・・? 」
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