ナンセンス!
危機、再び・・・!

1

「 この会議は、非公式です。 したがって、資料も配布しませんし、作成もしません。 各自、決定事項の記録は、文書として保存しないようにして下さい 」
朝倉が、そう言った。
マサに龍二、朝倉と芹沢、それに僕と星野。 まさに巨頭会談である。
部員たちを一切入れず、部室の執務室で会議は行われた。
「 明日、矢島が、女に会いに行く・・ か・・・ 」
マサが言った。
星野が答える。
「 情報によると、護衛は3人。 女のマンションに、矢島がシケ込む時に、襲うつもりらしいね。 クーデター発起は、26人。 約、常盤の半数に当たる人数が寝返る計算になる 」
龍二が言った。
「 星野さん・・ でしたっけ? 姉御の、中学の同級だそうで・・・ この度は、お手数掛けますね。 まずは有力な情報、有難うございます。 そちらの身辺警護は、この件のカタが付くまで、ウチの風紀局員が致しますので、ご心配なく 」
「 配慮、感謝します 」
星野が一礼する。
元、部下の龍二に対してヘンな感覚である事だろう。 だが星野は、僕に成り切っていた。
朝倉が提案する。
「 この件に関しては、涼子の風紀局だけで動いてもらった方が、良いかと思います。 あたしと龍二は、いつものように日常業務をこなします。 次長と、幹事長が校内にいれば、まさかクーデターに参加しているとは、他校の監視連中も思わないでしょう。 マサだけは、万が一の為に、専任指揮として同行してもらうと言う事で・・・ いかがですか? 会頭 」
よきに計らえ。 余は異議無し、じゃぞ?
僕は、無言でうなずいた。
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