夜空に咲く僕たちの願い



あのさ、翔太くん。
俺の気持ちを読み取ってくれないかな?
「はぁ…」とため息を溢すと手袋を外している翔太がそれに気付いた。




「もしかしてまだ悩んでるみたいな?」




「…当たり前だろ。あれからもう一週間も経つんだぞ。しかもあれ以来雅也くんには会っていないし。一体何を考えてるのか分からないよ」




「まぁまぁ。そんな無機にならないでよ」




そう、雅也くんがあの宣言をしてから一週間経ったのに何も変化はないのだ。
瑠花に話しかけるわけでもなく、教室に来るわけでもない。
待ち伏せもしていないし、一体何を考えてるのだろう。
俺はすごい不安なのに。
これじゃ俺の一人祭りじゃないか。



雅也くんのあの言葉は本当だったのかな?
久しぶりに会った瑠花がたまたま可愛くなってて話しかけた…だけかもしれないし。


そう悩みすぎて頭から煙が出そうだよ。
まぁ出た例しはないけれど。





< 105 / 406 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop