狼クン達のオリの中②【完】
そして。



玲王は、意地悪そうな顔をして、ため息をつき。



「由梨ちゃんさぁ。
つまんないんだよね」



唇を突き出す。



「はぁ?」



あまりに早い展開についていけず、ポカンとするあたしに。



「彼氏いるんだから、嫌がんなきゃだめでしょ?
って言うか。
嫌がってくれなきゃ」



ちょっと怒って、あたしの額を突付く。



「ボク、さっきも言ったでしょ?
簡単に手に入るものは、つまらないって」




玲王は、ベットから下りざまに振り向いて。



「ボクさ。
何でも簡単に手に入っちゃうんだよね。
だから。
簡単に手に入らないものを手にいれるのが楽しいのに」



大きな目を半開きにして、フンと鼻を鳴らし。



「覚えておいてよね」


そう言って、横を向く。

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