狼クン達のオリの中②【完】
「由梨・・。
オレが、けっこう、意地悪だって、忘れてた?」




「え?」




「オレが、どんなに、おまえに触れたかったか、知ってた?」





綾瀬涼は、あたしの存在を確認するかのように、あたしをギュッと抱きしめて、




「気が狂いそうだった」




あたしの濡れた髪に、顔を埋める。




「だから、お仕置き」




「え?」



「お仕置きだから、当然。
当分、やめて、やらない。
みんなの前で、
しかも、カメラが回っている前だけど」



綾瀬涼は、からかうように言って、カメラを指さす。

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