狼クン達のオリの中②【完】
「涼くん!?
その子は、何だ!?
撮影は、どうなっているんだ?」




帽子を振り回し、


大声で叫ぶ監督さんを一瞥し、



「彼女ですよ?」



綾瀬涼は、綺麗に笑う。



そして、



妖しいまでの色気をにおい立たせ、



まっすぐ、あたしを見つめる。




丸い雫が、髪を伝って、頬に落ち、



それが夕日に反射して、きらきら、光る。





そんな綾瀬涼は、とっても綺麗で、



あたしはボーっと見惚れて、




「ねぇ?
涼は、本当に、あたしのこと・・・好き?」



ついつい、聞いてしまった。

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