狼クン達のオリの中②【完】
「でも。



言わせても、仕方がないと、思った。



だから、忘れて欲しい・・・とも言った。



こんなオレを、なさけないと、思う?」




綾瀬涼は小さい子供のように、純粋で、真っすぐな瞳をあたしに向け、




「由梨が嫉妬するのを期待して。



美咲のことも、



モデルも、CMも。



由梨に、やめてって言われるのを期待していたなんて。



そんな考え方・・・子供っぽい?」



すがるような光を瞬かせる。

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