狼クン達のオリの中②【完】
女の子の身動きで、ハッと我に返り。



「大丈夫?
ごめんなさい・・」




謝りながら立ち上がり、座ったままの女の子に手をさしのべた時。




上目遣いにあたしを見たその子の瞳に、あたしは動けなくなった。






だって。





清らかさと。


邪悪さが。


同居するような瞳で。


あたしを見上げていたから。






さっき見た天使の顔に、悪魔の顔が重なるような。



ゾクっとするほど美しいその瞳に。



射すくめられて、身動きができない。



ただ、目が合ってるだけなのに、全く動けない。

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