天国への階段 ―いじめ―



もしかしたら、私はどこかで誰かに何かをしたかもしれない。
知らぬ間に誰かを傷つけたかもしれない。



けど、はっきりとしたところでは、
私は何もしていない。



誰かにゴキブリを、席の周りに撒かれた。




それが、私に対する不満を表す引き金になったのかもしれないけど……。
それだけで。


それだけで、私は、こんなに……
こんなに、こんなに、こんなに……。





でも、所詮そんなものなんだろう。
みんな、退屈している。
いじめは楽しい。ストレスの発散にもなる。



みんなにとって……「やる方」にとっては、いじめなんて…………暇潰し。
「やられる方」の気も知らずに―――。





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