天国への階段 ―いじめ―
麗子も、あたしと同じように独りだった。
だからどうとかいう問題じゃないけれど、麗子も独りだったんだ――。
「……麗子は、いつもみんなに囲まれて、楽しそうにしています。
ありがとうございました。では」
一方的に電話を切る。
はたから見ればそうだ。
いつもみんなに囲まれて、ファッションやテレビや流行の話をして、ワイワイ楽しく……していたのに。
わかるはずがない。
麗子が独りなんて。
誰も知らない。