詩吟う日に仰ぐ空
クリスマス
一つだけ言わせて欲しい

言葉があるんだ


君は言ったよね

愛なんて無かったでしょうと

無かったなんて

どうして言えるの?

君は僕の心を覗けないだろう


二人だけで過ごそうと

決めていたクリスマス

今思えば不思議で堪らない

秀才である君が

平凡な僕を選ぶなんて

夢にも思わなかったよ


今君は何処にいるのだろう

何をしているのだろう

二人の戻らない日々は

虚しさだけを残していった


もう笑い合う事は

叶わないから

一つだけこの言葉を


“メリークリスマス”
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