19の夏~私の愛した殺人鬼~
その言葉に幸也は、
「本当か?」
と、今度はネコへ向けて身を乗り出す。
「ああ。
きっと、君にもう少し霊感があればお姉さんの声がハッキリと聞こえていただろう」
お姉ちゃんの、声が……?
紗耶香の瞳の奥が、微かにうるんだ。
しかし、それをグッとこらえて、
「どうしてそんな事がわかるの?」
と、ネコに聞く。
当然の質問だろう。
ネコと幸也は一瞬目を見交わせ、それから、
「その質問に答える前に、苦いコーヒーを淹れてくれ」
と言ったのだった……。