キミとのこと
キミは友達
それから受験生のあたしたちは遊ぶこともなく、忙しい毎日を送っていた。


学校ではあたしとカナタくん、アミちゃんにジュンくんと4人で過ごすことが増えた。

周りからは仲の良い二組のカップルだと思われていた。


カナタくんとは、一緒に帰ったり、休日には図書館で勉強したり、息抜きにとカラオケに行ったりと、うまく付き合っていた。


手はつなぐけど、それ以上のことはしない。


あたしにとってはとても居心地のいい関係だった。


おかげでキミとも友達として自然に話していた。


もうキミを見てもドキドキしない、と思っていた、ある夏の日。
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