♂GAME♀
「たいようの家」をヒントに、再び捜し始めた輝の名前。

出てきたのは、前の遠征先でもあった名古屋にある養護施設。

そして気になるのは、咲耶が言った言葉……

【自分が何者なのか、誰か教えてくれないだろうか】

あれがただの冗談や撹乱(カクラン)のためじゃなく、本当の話だとしたら……
輝自身、自分の過去を知らないのだとしたら……

「たいようの家」って養護施設に、いたのかも知れない。

でも、この予想がアタリかハズレか、輝に確かめるのは、まだ早い気がする。

確信を持てた時に話そう……

と、すると。

【咲耶は答えを知ってるよ】

……やっぱ、あいつしかいないか……









ってわけで、また訪ねた奴のいるホストクラブ。
今回は金欠のため、開店前のところを押しかける。


『どっかで見た事ある子だ』

そんな私に驚く事もなく、咲耶は首を傾げてそう言った。

『あぁ、思い出した。 輝とゲームをしてる子だね』

つか前に会ってから数日しか経ってないのに、忘れてんじゃねーよ。

……って言いたいけど、頼る人が他にいないから言えない。

この人の機嫌を損(ソコ)ねたら駄目だ。
輝を知ってる人物で、唯一私の手が届く人なんだから……

『まだお店が開くまで一時間以上あるけど…… 何か用だったのかな?』

そう言って、にっこりと笑う咲耶。
顔は笑ってても敵意むき出しって感じ。

私自身、そんなに嫌われる覚えないんですけどー。

でも、まぁ。
他に聞ける人なんかいないし、仕方ないか。


『今日は、輝の過去を聞きに来ました』

気を取り直して、本題へ入る。

目的はそう。
輝が「あの養護施設」と関係があるのか、ないのか。

『……過去?』

『もしかしたら輝は、自分の両親を知らないんじゃないですか?』

両親どころか自分の本当の名前さえも知らない。
それが私の予想だよ。

『残念だな』

……え?

『君がそんなつまらない人間だったなんて。 僕も輝も期待外れとしか言いようがないよ』
『期待……外れ?』

それは、私の予想が間違ってるって事……?
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