ボクは誰?

史佳の家庭

「史佳ちゃん、よければ来年もここに来る?」


「いいんですか?」


「いいのよ。私は子供が増えたみたいで嬉しいわ。」


「どうもありがとうございます。お言葉に甘えさせて下さい。」


夕食の時、

お母さんと史佳の会話を聞いていた。



夕食の後、

お風呂に入ってから、

布団の中でおしゃべりをした。


「史佳のお母さんは、何も言わないの?」


「ここに来るってこと?」


「うん。」


川で見せたみたいな、

表情になった史佳。

あの時も親の話になった時に、

笑顔が消えて、

どこか淋しげな表情だった。


「何も言わないよ。逆に喜んでた。」


「何で?」


「お母さんは私が邪魔なの。」


「そんなわけないじゃん!」


「誰にも言わなかったけど、お母さんには彼氏がいるの。」




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