ボクは誰?

苦しい

史佳が好きな気持ちは、

史佳が大貴を好きな気持ちと、

同じかそれ以上だと思う。



何度、


『ボクが男だったら…』


そう思っただろう?

ボクは史佳の騎士になるんだ。

史佳の涙を消すために。

史佳の笑顔を増やすために。

『好き』という感情っていうのは、

なぜコントロールできないんだろう?


「おい、高橋。」


背後から声をかけられて、

ボクはびっくりしてしまった。

気づいたら、

大貴がボクのところに来ていた。


「高橋、俺の気持ち、知ってるのに、何で離れるんだよ。」


「前に言ったろ?ボクじゃなく、史佳を好きになれって。」


「無理だろ?俺は高橋が好きなんだから。」


「じゃあ、はっきり言うよ。ボクは大貴を、恋愛の対象として見ることはない。それより史佳はすげーかわいいぞ?ボクは史佳と大貴が付き合って欲しいんだ。」


大貴は複雑な表情をしていた。




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