ボクは誰?

翌朝

「有希!起きて!朝だよ!起きて!」


史佳の声で目を覚ました。


あれ?

何だ。

結局寝てたじゃん。

「おはよ。」


「有希、ぐっすり寝てたよ。」


ニコニコと笑いながら話す史佳。



寝顔見られたのか。

何だか恥ずかしいな。

口開けて、

間抜けな顔で寝てたとしたら?

いびきがうるさかったら?

歯ぎしりしていたら?



どれも見られたくないし、

聞かれたくない。


「じゃ、朝ご飯食べるか。」


「うん!」


ボクと史佳は、

一階にあるリビングに行った。


「おはようございます!」


「おはよ。」


史佳とボクは同時に、

ボクのお母さんに挨拶をした。


「あら。おはよう。史佳ちゃん、眠れた?」


「はい。ぐっすり眠れました。」


「いつでも泊まりに来ていいからね。」


「ありがとうございます!」


「お母さん、お腹空いたー。」


「有希。たまには手伝いなさい。」


「えー?」


そんな会話をしていたら、

史佳がクスクス笑う。



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