蓮の苦悩
あれから毎日メールして
夜は麗奈から電話が
来る時もあった

日に日に積もる想いは
俺の中では限界に来ていた
麗奈はメールでも電話でも
とても素直に気持ちを
伝えて来る

決めた
次のボウリングで
好きだと伝えようと

友達ではなく恋人として
麗奈を大切にしたい

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しかし
その決意を
じゃまするかの様に

事件が起こり
今俺は解剖に
立ち会っている

駅トイレで発見された
遺体…
まだ臍の緒がついたままの
状態だった

時間を気にしながら
作成する書類
どう頑張っても
ボウリングは間に合わない
仕方ない
芳賀に電話しておくか

……トゥルルル トゥルルル……

"芳賀〜俺、田崎。
駄目だ仕事終わんねぇ
変死あって、
さっき病院から
帰ってきたんだわ…
こっち終わったら
向かうから
<<絶対行くから!>>
それまで引き留めろよ!
また連絡すっから"

ついてねぇ〜
つい、マジで
熱く引き留めろよ
なんて言ってしまった

でもマジに絶対行くぞ…

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結局大幅に遅れた
けれど一目会いたくて
居酒屋に向かった

門限を理由に
半ば強制的に麗奈を
連れ出した

さぁどうする 蓮
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