やっぱり君には敵わない
思うなよ?
「よかったね来夏…
彼氏さんのおでましだ」
またまた私にしか聞こえない小声で喋る。


「…え?」

か…?
かれ…

彼氏……

海樹!?
そう思ってると…


「来夏っ!!」


「……海樹…ど…して…?」
名前を呼ばれて雪君の腕の力が弱まると…


目の前にはなぜか海樹がいた。


私の顔を見ると海樹は…

「テメェ…、俺の来夏に何してんだよ…」

海樹?
すると雪君が…

「君こそ…

なに来夏を泣かしてんだよ。

来夏を泣かす奴は許さねぇ」

「あの…
お取り込み中申し訳ないんですけど…」


「来夏っ!
この男誰だよっ?」

あら…
私の彼氏様は相当怒っているらしい…


「誰って…
雪君だよ?」

何を言ってるんだこいつは…


雪君は雪君以外の何者でもない。

「あ?…雪だぁ?知らねーよ。」

あなたは知らなくて当然です!


「あっ…、説明し忘れた!従兄弟!」

そこを忘れていました。私ったら…



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