甘酸っぱい彼
「あっ、そうだっ。 お腹、空いたよね? 今から作るねっ。」
あたしはそういうと重たい体を持ち上げて部屋から出て行こうとした。でもそれは健斗の手により止められた。
「け・・・健斗?」
「・・・くな。」
「えっ?」
「・・・行くなよ。」
健斗はあたしの腕を強く握ってる。力が強すぎて折れちゃいそう・・・。あたしが手を振り払おうとすると健斗があたしを壁に押し付けた。
「きゃっ・・・。」
「・・・。」
「健斗っ! 離してっ。」
健斗は何も言わずにあたしの目を見つめてくる。
「健斗っ・・・。」
健斗の顔がだんだん近づいてきて顔が赤くなるあたし。健斗の吐息があたしの鼻にかかってくすぐったい。
「けんっ・・・んんっ・・・。」
健斗とあたしの唇が重なってあたしは頭が真っ白になった。健斗は舌を入れてこようとしてる。

・・・どうしよう。 このままじゃやばいよね・・・!?

あたしは健斗の肩を力いっぱい押した。だけど、男子の力には敵わない・・・。
「や・・・めて・・・。」
あたしは力つきて力を抜いてしまった。それがいけなかった・・・。健斗は舌を入れてきた。
「んあっ・・・けん・・・とっ・・・。」
健斗の行動はどんどんエスカレートしていく。 と、その時・・・

~♪
携帯のメール受信音が鳴った。あたしの携帯だ・・・。
その音で我に戻ったのか健斗が唇を離した。
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