甘酸っぱい彼
「百季ちんと俺がこの前キスしてたとか、百季ちんが俺に抱きついてたとか・・・んで、香奈が{百季ちゃんがそんな事、するわけない!}って言ったら・・・。」
「言ったら・・・?」
祐介は言葉を詰まらせた桂太郎を瞬きをしないで見つめていった。
「・・・桜田は{どうせアンタの彼氏はアンタなんかより、あの相沢って女の方が好きなのよっ。アンタなんか、遊びに決まってる!]って言ってトイレに閉じ込められて上から水を流されて、ゴミを落とされたらしい。・・・幸い、近くに菜生が居たから助かったらしいんやけど・・・。」
桂太郎は涙を堪えながら携帯を握っている。桂太郎は下唇を思いっきり噛んでいるから、血が出てきていた。
「じゃあ、早く香奈ちゃんのところ行くわよ。・・・彼氏なんだから早く助けに行きなさい。 俺たちも行くわっ!」
祐介は怒りながら席を立った。桂太郎は頷くと走って行った。あたしも走って追いかけた。
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