堕天使フィソロフィー
LIZLISAの
お気に入りのワンピースにボレロを着て

外来で先生を待った。

シャブをやってること、しょっちゅう記憶が飛ぶことを話し、

尿検査は勿論陽性。

血液検査に回されて

看護士に採血された。


「なんかいっぱい後あるね(苦笑)」

『右も左も自分で血管取れるよ。ていうかそれ何G?』

「18。」

『太っ!絶対痛いし!まあいいけど』


あたしが入院することになったのは、短期の閉鎖病棟。

鍵がかかっていて、
窓も4cmくらいしか開かず、
カーテンで仕切られた4人部屋だった。


携帯は当分使えないと言われ、

アドレスの電話番号を必死に紙に写した。

公衆電話は病棟内にあって、使えるらしい。

母親が何枚か
テレホンカードをくれ、
あたしは閉じ込められた。


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