堕天使フィソロフィー

破車

それでも、運命か必然か
二人の関係は崩れ始めた。

二人の気づかないところで。
もうどうしようもない処まで、行っていってしまったのかも知れない。
長く一緒に居過ぎて、お互いの長所を見失った。

リュウの友達とダブルデートに行ったときの事。
ドンキで

『エヴァのガチャないかなー』と
リュウが会計を済まして帰ってくるまで
ガチャのコーナーにいたら、上から眠そうな声が降ってきた。

「おねぇちゃん、何で一人でガチャガチャみとんのー?」

目を上げるとアメカジ系の和彫りだらけの兄ちゃんがいた。

『なんとなく。ってか一人じゃないし』

「誰と一緒なん?」

『彼氏』

「ってかメアド教えてー」

『えー』

あたしは、その頃リュウの
「疲れた。」に聞き飽きていたし、只単に刺激が足りなかった。

メアド交換して、リュウ達に合流した。

『何かナンパに絡まれた』

とか言い訳して会話を流した。

其処から、どんどん歯車が狂いだしたのだと思う。






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