シーツの上のブタ。
「ブタさん、さっきと表情が違って見えるよ、ダイスケ君。」
ステンチーは笑みを浮かべながら言ったが、ダイスケは納得いかなかったのか。
「何を目的で、ブタさんを連れて行くんだ、ステンチー。」
ステンチーは気難しそうな声で言った。
「……理由を言ったら、貸してくれるのかい?」
ダイスケはブタさんを抱き上げ、抱きしめた。
「……何でカメ子がこんな姿に成ったのかは解らないよ。けど、人生の半分以上をこのカメ子と暮らして来たんだ!…そう簡単に渡せないよ。」
ステンチーは溜め息をついた。