【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
「残念、タイムアップ。もう行かないと、キャプテンに怒られる。返事は急がないから、ゆっくり考えといてくれないかな?」
すこし軽い口調でそう言って立ち上がった。
「えっ」
行っちゃうの!?
見下ろす長谷川くんの、不安げに揺れる大きな瞳。
「待って!」
そう言って、引き止めた。
彼に短く
返事をしながら、
脳裏に浮かんだのは、なぜか
……お兄ちゃんの笑顔だった。