◆◇遠い日の約束◇◆





「………ただ単にさ、悔しかったんだよね?
私たちだって、悔しい思いは今まででもたくさんしたし」




「……!」





飛鳥は、果菜たちの気持ちがまるで自分の気持ちのように言った。





「だったらさ…栄華に落書きするとか、変な脅迫とかやめてさ。
正々堂々と戦いなよ。
せっかく部活に青春かけてるのに、そんな脅迫とかに手染めてちゃもったいないし」





ずっとずっと優しく言う飛鳥。




その言葉を聞きながら涙を流す果菜たち。





「…ごめん……悔しかったからって。
なんかほんと…自分の思い通りにしたいって思ってた。
野球部のみんなにも言っておくから、帰って…。
頑張ってね……甲子園とコンクール」





思いっきり泣いた後、果菜は目を真っ赤にしながら私たちに笑顔を向けた。




とりあえずこれで一件落着かな。




さすが飛鳥♪





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