キミは向日葵



村野さんは
私と同じクラスだった。
後ろの席。

よく林さんもきて
話していた。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

私は廊下を歩いていた。



すると廊下の隅で
橋本と林さんと村野さんともう一人男の子が話していた。


え、橋本なんかと
仲良いんだ。



話がすこし聞こえる。
遊びにいく約束?

付き合ってんのかな?


なんかすごく
橋本が優しい顔をしてる。


私は不意にドキッと
してしまった。

…あの時と一緒だ。


また橋本なんかに。

けど同時に心が
重くなった。


なんだろ…これ?
ズキズキする。

________



私は心臓が
おかしいので
すぐ教室に戻った。

そうすると
林さんだけが
私の教室にきた。

林さんは橋本と
同じクラスなのに
何しに来たんだろう?

すると私の後ろの席、
村野さんの机に
置いてある雑誌を
手に取った。


これをとりにきたのか。


……………。
橋本と付き合ってんのかな…

私は思わず話し掛けた。


「ね、ねえっ!」

林さんが振り返った。


「橋本くんと付き合ってるんだね〜!ははは〜かかかっこいいよねははは」

いつになく
ぎこちなかったし
なんか爆笑してしまった……。


「はぃ?!
付き合ってないないっ」


………はい?

「あ、付き合ってないんだ」


なんだ。

なんだ。


「うん…ありえないし!」


「そっか〜そだよね〜!」

林さんはニコッと
笑って教室をでた。


なーんだ、
付き合ってないんだ。

< 10 / 22 >

この作品をシェア

pagetop