先生の秘密
第五章 会長さんの秘密…?



「そういえば、先生と内海先輩ってどこで知り合ったんですか?」


「んー?」


キョトン、と首を傾げる先生。


しかし、大の大人がやってもかわいくないことに気づいていないのだろうか。


「だって、始業式のときから先輩と親しそうでしたし」


「あぁ、いや別に大したことじゃねぇよ。ただ、理事長室から学校内を案内してもらうときに、たまたま生徒会長直々に案内してくれたってだけだ」


…それって大したことになるんじゃないのだろうか。


他の学校のことはあまり分からないが、少なくともこの崎浜高校の生徒会というものはかなりの権力を持つ。


前にも説明したと思うが、新入生の生徒会入りは完全立候補制だ。


しかし、正式な生徒会役員はそうじゃない。


崎浜高校の生徒会は特殊で、普通の生徒は勿論、教師や校長よりも強い立場にいる。


そのため、権力を悪用しないかつ、全校生徒を率いる能力があるかどうかを見定められる。


特に生徒会長ともなると、その責任は並大抵のものではない。


前任の生徒会長が選別し、全校生徒の過半数を超える票と役員全員が承認した者しか生徒会長の烙印を押すことはできないのだ。



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