幸せよりも欲しいものは何ですか?
春樹は 口が悪く、髪は短髪で、サングラスが似合うような人だった。

昔ヤンキーだったらしく、その余韻が残ってる。

俺様キャラで、引っ張ってくれるような所が私は大好きだった。


春樹は社会人。
私も社会人。
私達はなかなか休みが合わないから、仕事帰りに春樹の家に行き、お泊まりをして翌朝2人で出勤をした。

そんな日が何日もあり、半同棲のような形になってた。


朝出勤する時は
春樹の自転車に2人乗りで行く。

ただ春樹は、出勤時間ギリギリに家出るから、遅刻寸前の春樹の運転は乱暴だった。

後ろに掴まってる私は、いつも振り落ちるんじゃないかって
怖がってたんだ。


『春樹!!落ちる~!!』

『落ちねぇって!! いいから黙って乗ってろ、うるせぇ!!』


こんな会話は毎回だった。春樹の朝は機嫌が悪い。また、のんびり屋の私はいつも春樹の機嫌を悪くする。
それでも春樹は、すぐに笑顔になって私を楽しませてくれるんだ。


普段、眉間にシワ寄せて怖い顔するのに
笑うとすっごく優しい笑顔になるんだ。


そんな春樹の笑顔が
私の心に焼き付いて離れない。


いつでも思い出してるよ、その笑顔を。
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