幸せよりも欲しいものは何ですか?
温泉
『おい』

いつものように仕事終わって、春樹の家に遊びに行き、部屋でテレビを見てる時だった。

春樹に呼ばれた。

「ん~?」

私はテレビに目を向けたまま返事をした。

『来月の、どっかの週末休みとれるか?』

「うん、すぐに会社に申請出せば大丈夫だけど」

『…じゃあ9日と10日に休み取れ。』

「うん。何かあった?」

『ここ、行く。』


単語だけで話す春樹。
私はやっと春樹の方を向くと、手には一冊の雑誌。それを私の方に向けた。


「…温泉?」


春樹が開いてた雑誌には、温泉の写真が載っていた。


「温泉…行くの?」

『温泉行きたいんだよねぇ。じゃあ俺1人でのんびりしてくるから、まぁお土産は買ってきてやるよ。』

「いやちょっと待って。私と一緒に行こうと誘ってくれたんじゃないの?笑」

『何!?お前来るの!? そういうの受け付けてないんだわぁ~。』

「…。」


なぜ普通に誘ってくれないんだろうか。
この照れ屋な男は一体…。

そんなこんなで、一応私も一緒に一泊二日の温泉旅行に行く事になった。
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