傷の行方
私がひとりの時間が必要だということは



ずっと前からわかっている彼は



仕事を夜に変えて



昼は眠る 夜は仕事へ行くという


私と正反対の生活パターンを作ってくれた



そして



休みの日は


お互いに外食したり



夜の湖に行ったりして



私は病気がどんどん良くなっていくのが



わかった


その時彼が苦しんでいることに



私は気がついてあげられなかった


彼は葛藤していたのだ




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