不良達の姫様。・.*
第2章




この時のあたしは、


『……莢。

いい子にしててね?』


今から起きる事を、
―――想像さえ、出来なかった。


『終わったら、
スグに莢の元に行く』


ねぇ、
あたしはやっぱり、

貴方達に、出会わなければ良かったのかな?



『莢ちゃん。
待っててね?』


足を引っ張ってるつもりは、
…なかったんだ。


『さ~やぁ!
泣くんじゃねぇぞ?』


皆の傍にいれたから、
それが、それだけが、嬉しくて。


『……お前は、俺らの仲間だ。

俺らはお前を信じる。
お前は……俺らを信じればいい』


貴方達を、
危険にさらすだなんて、

そんな事はないと思ってたんだ。




< 71 / 239 >

この作品をシェア

pagetop