envyⅠ



寝起きで頭がうまく働いてなくて抜けてたんだ。


「あっあの!
…ど、どう………?
……………………っぁの、私は…?



わからない。全部わからない。ここにはお母さんもお父さんも留美もいなくて。悪い想像しか出来なくてめちゃくちゃ不安で。
知りたい事がいっぱいで聞きたくて、でも何から言えばいいかわからなくてうまく言えなくて、どもってばっかで結局何も言えなくて余計焦って。
とりあえず、私のこれからを聞きたかった。
可愛くない私はどうなるんだろうって。親の借金清算って…色々想像が膨らんで、内蔵売られるかもとか海外へ売られるとかそんなのばっかり頭を回って怖かった。


「…えっと、これから、ど、どうすればいいですか」

どうなりますか、と。


相手は一瞬めんどくさそうな顔をした。


けど、色々簡単に教えてくれて…だけど私にはよくわからなかった。
理解出来たのは昨日見たまんま、親が借金してた事。
よりにもよって、怪しいところから。
目の前のお兄さんは優さんって事。
< 4 / 77 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop