冬の日の犬のお話
何にもない、まっすぐな道路にさしかかって

母さんは車をとめた。


『ここよ。ここでゆきに会ったの。』


ぼくらは 車から
おりてみた。
前も後ろも
右も左も何にもなくて
ただ まっすぐな道。

まっすぐな道の
終点に 茶色のしかくい建物があった。
きっと あれが
動物霊園なんだ。
< 35 / 135 >

この作品をシェア

pagetop