冬の日の犬のお話
ぼくらは…


ぼくとカズヤ君は、
手を握りあって黙って歩いた。

怖いのか、悲しいのか、自分でもよくわからない気持ちになって、涙がでた。
カズヤ君も泣いていた。


──どうか、安らかに…


ぼくらは、今度はおじいさんのために、心の中で手を合わせた。


    【完】

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